産後うつという言葉を聞いたことがありますか??
出産後、母親が “うつ” 状態になってしまうことです。
産後うつは、なりやすい人、なりにくい人がいるのですが、今回は産後うつになりやすい人の特徴と、もしそのような状態になってしまったときの対処方法をご紹介します。
産後うつとは具体的にどんなもの・・??
女性は出産後、育児が始まります。育児は授乳や夜泣きなど、24時間心休まることなく続きます。仕事のように決まった時間に終わったり休憩がありません。
一般的にはまだ、育児は母親の仕事という認識が高く、つまり育児とは終わりの見えない母親の仕事なのです。
一人の人間を立派に育て上げることは、とても責任のあることですよね。
産後の女性の体は、妊娠前の状態に戻ろうとするので、どうしてもホルモンバランスが崩れがちです。
そんな中で、まだ回復しきっていない体で、家事と育児の両立を無理し過ぎてしまうと、どんどんストレスが蓄積されていきます。
それが続くと、いつのまにか産後うつになってしまうことがあるのです・・。
出産後、2〜3週間後に発症するケースが多く、産後女性の約10〜20%がかかるとも言われています。
「産後うつ」と言いますが、通常の「うつ病」とほとんど変わらない心の病気と考えて下さい。
産後うつの主な症状とは・・??
では、産後うつの主な症状にはどのようなものがあるのでしょうか。
・慢性的な疲労感
・自分はダメな母親だと思い、自信をなくす
・不眠症
・食欲不振
・自分の子供なのに可愛く感じない
・家事も育児もヤル気が起こらない
・自分の子供なのに傷つけてしまいそうになる(そんな自分が怖い)
・わけもなく涙が出る
・ベッドから起き上がることが出来ない、無気力
自分はダメな母親、自分は生きている意味のない人間 など、非常にネガティブなことばかり考えてしまうようになります。
また、子供に対しても愛情が少しずつゆがんでいき、手を挙げてしまいそうになってしまったり、傷つけてしまいそうになります。そんな自分に恐怖を感じ、
最悪の場合、ニュースでも時々目にする残虐な事件のような結末を迎えることもあります。
なりやすい人ってどんな人??
産後うつになりやすい人とは、一言でいうと、「真面目な人」です。
真面目で完璧主義の人は、育児に対しても自分の中で高い理想像があり、それと同じように出来ないと、ひどく自分のことを責めてしまいます。
また、プライドが高く、自分の弱さを他人に見せないタイプもなりやすい傾向があります。
頑固で自分のやり方を曲げないタイプも危険です、子供の機嫌は毎日同じではありません。その都度臨機応変な対応ができないと、思い通りにいかず、自分を追い詰めてしまう原因になります。
では産後うつの対処方法とは・・??
産後うつにならないように、または、なってしまったら・・・その時の対処方法です。
・完璧にやろうとしない
・何ごとも60点を目指す
・とにかく自分1人の時間を作るようにする
・一人で抱え込まずに、誰かに話す(出来れば会って)
・自治体が行っている施設に訪問して相談してみる
・子供を定期的に預かってもらう(親や義親、一時保育など)
・出来ることなら里帰りする
・長引くようなら病院に行く(授乳中でも飲める薬をもらう)
とにかく、我慢しないこと、人に頼ること、自分の時間を少しでも良いから作ること です。
定期的に預かってもらう日などを決めておけば、その日までは頑張ろう!など、メリハリをつけることが出来るのでオススメです。
また、女性は誰かに自分の話を聞いてもらうだけでも気分がスッキリする傾向があるので、大変なときこそ自分の殻にこもらずに、誰かに会って話をしてみて下さい。
最後に・・
ここまで読んで、少し不安な気持ちになってしまった方、産後うつは、産後3か月〜1年程で良くなっていくのも特徴なので、永遠に続くということはないので安心して下さい。
しかし、自分の心のSOSを無視していると、いつのまにか重傷になり、回復まで時間がかかってしまいます。
出産後は出来るだけ、ちょっとしたことでも自分一人で抱え込まずに、頼れる人にはフォローしてもらえないか積極的にお願いしてみましょう。甘えることは悪いことばかりではありませんよ。
もしも里帰り出産が出来る環境なのであれば、そのほうが産後うつになる確率は低くなると思います。